こいしノート

エッセイ読むのも書くのも大好き人間です、小説も。 

喉元過ぎれば熱さ忘る

前回のエッセイ「生け花展」の入場券もそうだったが、他にもいろいろ貰う隣家へ、お裾分けにあずかった、八丈島の「くさや」を、それらのお礼に持っていった。 ピンポーンのベルで顔を見せたT男さん、「これはどうも、これ、大好物なんですよ」 と、顔をほ…

生け花展

前々作のエッセイ、「猫額でも花いっぱい 隣のお家」に登場したY江さんが、遠慮がちに千円也の「日本いけばな芸術展」の入場券を差し出し、こう言った。 「あのね、こいしさん。出展された方から、これ、頂いたの。仲良く、ご主人とご一緒にねって。ですけ…

驚いたり 意識がなくなったり 痛かったり 心配したり その十日間

昨晩まではまともだった便が、今朝になるとワインカラーになっている。 「えっ、嘘だろ!」 どうして? 直ぐにネットで調べた。すると大腸がんの文字。これは死に病だ。でも、何らかの原因での一過性とも考えられる。なので様子を見ることにした。だが、二度…

猫額でも花いっぱい 隣のお家

近所にシルバービラがあって、そこの住人で車椅子に乗る女性と押す女性が、隣家の庭を目にして「ターシャの庭みたいね」とか、それに類似するような会話をよくする。 こいし、それを初めて聞いた時、本棚から「ターシャの庭」を取り出した。 本には「ターシ…

逢いたい人と 絶対に会いたくない女

五十代の頃はゴールデンウイークが来ると、ドライブしたくなり、遠出をしていました。ですが老いたのでしょうか、近頃は近場です。 風薫る今日は、板橋区にある「乗蓮寺」へ向かいました。そこには登山家であり、冒険家でもある「植村直巳さん」の、お墓があ…

こいしの作品展

若い頃に感銘した本をもう一度と、押入れの隅にある、古本だけのダンボール箱の中を、ひっくり返していると、長兄に、両親のどちらかが買い与えたと思われる「バットのチェ」という、この本が出てきました。 内容は「ゴールデンバット(※煙草の銘柄)」の空…

石神井公園 照姫まつり

四月九日の、こいしノート「石神井川の桜見 ご招待」での、石神井公園のボート池は ご覧のとおり、鵜が一羽、日向ぼっこをしているばかり。ですが、四月二十三日、日曜の今日は人、人、人で、まっすぐ歩けないほどです。理由は 練馬区主催の、このまつりがあ…

別れのシーン 上野駅で 

五十歳代に出向していた会社の同僚二十四人と、上野公園内にある料亭で、久し振りに旧交を温めた。 二階の宴席には大窓があり、その左側を覆う桜の花びらが、吹く小さな風で舞う。眼下の向こうには、夏にはさぞ見事だろう「不忍池」の蓮。しかし、呑み助ども…

石神井川の桜見 ご招待

今回は稚拙なエッセイは止めにして、石神井川沿いの桜を紹介します。出発点は隅田川より10、3kmほど上流の「高稲荷橋」、到着点は「石神井公園ボート池」です。 ちなみに桜の本数(左岸)は、数え違いがなければ273本です(ただし 高稲荷橋から、中…

寄り道

お彼岸に入りましたので、祖先が眠る雑司ケ谷霊園へ向かいました。今日は雲一つない良い天気です。なので久しぶりに、その界隈をゆっくり見て歩き、それからにしました。 先ず最初は、太平洋戦争の指導者と言われる人 が拘置されていた「巣鴨プリズム」の跡…

すぎたるは なお およばざるがごとし

健康であるには一日、八千歩のウォーキングだと専門家は言う。こいし(私)これを信じ、家から四方向に決め、朝夕、実行していた。 しかし、四日ごと見る風景に飽きあきし、それでは? を考え、来年(※平成28年)の新年を期して、都営地下鉄線の四路線の地…

私 ミモザ 来春も見てね

「お隣の河津さん(※二月八日のブログ「言わずもがな」の河津桜のこと)が終わったら、出番は私、シルバーグリーンの葉に、黄色い小さな丸い花、可愛いでしょう、綺麗でしょう、見てちょうだい」と、ミモザ。 こいし(私)の家から北へ二百メートルほどの所…

リサイクルで 金 銀 銅メダル

JOCのジャック・ロゲ会長が、2013年9月7日、オリンピックの開催国は「トキョ(※東京)」と発した。招致委員会の面々、誰彼なしにハグしたり、飛び跳ねたり、大喜び。テレビで見ていた、こいしも喜んだ、ハグする人はいないけれど。 創設者である、…

おかあさん なみだながさないで 

前回の「タブレットは すご〜い」の末尾に「明日、京都へ旅してきます。愛くるしい、お地蔵さまに逢いに」と、記しました。 旅を決めたのは京都在住の画家、S氏と昨年の暮れ、神田の居酒屋で飲んだ時にです。S氏が「僕のアトリエに、面白い物がいっぱいあ…

タブレットは すご~い

若く逝った童謡詩人、金子みすゞさんの作品に 「青いお空のそこふかく 海の小石のそのままに 夜がくるまでしずんでる 昼のお星はめにみえぬ 見えぬけれどもあるんだよ 見えぬものでもあるんだよ」 というのがある。 しかし、今は昼間でも見られる、ただし、…

言わずもがな

二十年ほど前になりますが、購読する新聞が、河津桜が見頃だと、写真入りで報じました。初めて知った桜を見たさに、ドライブがてら週末に行ってみました。 河津川の両岸に沿い、八百本、それはそれは見事でした。こいし、急に欲しくなり、帰路、苗木二本を買…

女高生の会話で

スマホがまだ無い時代、電車に乗っている人は、新聞や週刊誌を読んだり、居眠りしたり、お喋りしたり、いろいろだった。 ある日、出勤する電車の中で上司のKさん、女高生の会話を耳にした。 「あの人、あんなに新聞くっつけて、よく読めるわね」 「あの方、…

思いやりのひと声が 大きな安心につながります 

昨年の八月、東京メトロ銀座線で、盲導犬を連れた男性が、ホームから転落し、亡くなりました。二ヵ月後の十月には、大阪の私鉄線で、やはりホームから転落した男性が、亡くなりました。 国交省によると、視覚障害者がホームから転落する事故は、平成二十四年…

入院 笑話

年始め、八つの神社(※前々回のエッセイ「神社いろいろ 狛犬もいろいろ」)で、無病息災を祈願したのですが、三日後には感冒、治ると今度はインフルエンザ、ひどい目にあいました。 五日前に床を上げ、「入院 笑話」を書き始め、やっと、こいしノートに載せ…

さらば 電信柱 ありがとう

小池都知事は、教育機会の格差がないようにとの発想で、私立高校の授業料の無償化を決断しました。これにより、経済的理由で進学を諦めていた子が、高等教育を受けられる、この英断、喝采です。 ですが、富裕層の子女が行く、あるいは有名大学への進学実績を…

神社いろいろ 狛犬も いろいろ

明けましておめでとうございます 本年もよろしくお願い致します よく晴れた元日、さて、初詣は何処に? を考えまして「そうだ、浅草寺にしよう、仲見世の賑わいも見てこよう」そう決めまして、地下鉄を乗り継ぎました。 ところが賑わいどころではありません…

初詣は小遣い稼ぎ

気忙しい年の瀬になりました。皆さま、いかがお過ごしですか、お伺いいたします。 つい先日、テレビのニュースで、近隣住民が「除夜の鐘」が煩いので、中止せよと神社側に迫り「除昼の鐘」で、妥協したと報じていました。年に一度、それも数時間、我慢できな…

オペラは楽し

新春の三日、三年ぶりにガラコンサート(※NHKニューイヤーコンサート)へ行きます。国内では第一級の顔ぶれですので、楽しみです。こいし(私)がオペラに興味を持ったのは、M氏から十年ほど前、飲む席で魅力を聞いてです。 M氏は別れぎわ 「どうだい、…

ハエ(蝿)捕り コンクール

壺井栄の小説に「二十四の瞳」という、名作があります。書き出しは「十年をひとむかしというならば、この物語の発端はいまからふたむかし半もまえのことになる」と、こうでした。これを引用するなら、今日の、こいしのエッセイは、ろくむかしまえのことにな…

女性化乳房

「なんだって、おっぱいが大きくなったって? こいし、男だろ、そんなことあるはずない! いい加減なこと吹いて、クリックお願いだなんて、ふざけんな!」 まあ、そう、おっしゃらず、お読みくださいな。 心臓の左心房と左心室の間には僧帽弁、右心房と右心…

学友 I君

前回のエッセイでは、酒を飲まない唯一の友達を紹介しましたが、もう一人いました、学友のI君です。 I君は成績が良かったようで、こいし(私)が、ひいひい言って就職試験に駆けずり回っている頃はもう、美術部の後輩と、スケッチ旅行などを楽しんでいまし…

不良品率 ただ今 10割

こいし(私)の男友達の中で、唯一、酒を飲まないM氏が訪問してくれました。そして、コーヒーを飲みながら世間話をするうち 「ネットで買った、このMP3プレイヤー、いくらと思う? 量販店で買っても、一万円もするんだよ。それがたったの890円、もっ…

しじゅうからの恩返し

我が家の庭は猫の額ほどだが、昆虫はうんといる、みみず、ひき蛙も。足の踏み場もないぐらいに、草や低木があるからだろう。でも、残念ながら、小鳥は少ない。そこで、餌場を作り、呼び寄せることにした。そして対象は、しじゅうからに決めた。その理由は、…

フォークダンス大会

こいし(私)は、フレークの缶詰が大好物、それも「星〇水産」のマグロ。ところが近くの店では扱っていない。なので、歩いて四十分ほどの市場へ買いに行く。今日もその目的で向かっていると、通り道にある体育館の入り口に「フォークダンス大会 入場無料」と…

目白通りでは危ないよ

関越道に向かう大型車両も多い「目白通り」を横断しようとする、幼児とその祖母と思われる人が、ヨーイ・ドンの態勢を取っていた。そして、信号が黄色から青に変わると、全速力でこっちへ向かってきた。競争だったのだろう、この危険な光景を目にして、遠い…

「水虫」と「かぶれ」は大違い  たった五分で

一週間前、左足の指が、むず痒かったが、ほっぽっておいた。 その五日後の夜は風雨が強く、ところが、朝になると雲一つない。それを見て、ハイキングに行きたくなり、天覧山(てんらんざん)を経て、多峯主山(とうのすやま)へ登ることにし、朝食もそこそこ…

クモ膜下出血は恐い けど 恐くない

先日、新聞に「○○さん クモ膜下出血で死去」との記事が載っていた。それを見て、Mさんを思い出した。 十五歳上のMさんは設計なので、経理の私とは仕事上の繋がりはないが、会社の行事で席が隣になり、話すうちに気が合い、飲み友だちになった。 そんなある…

実るほど、頭のさがる稲穂かな

飲み仲間でクラシックに詳しい友が 「チェロ奏者の水谷川(みやがわ)優子は、近衛秀麿の孫でね、世界的な人なんだ。CD貸すから、聴いてみな。演奏会に、きっと行きたくなるよ」と、話しました。 家へ帰ってヘッドホンを耳につけると、友の言うとおりでし…

中秋の名月

九月二十二日の、SUMIPINOさんのブログ (http://sumipino1.exblog.jp/24674373/ ) に、ススキ、コスモス、リンドウの生け花と、十五個の団子を四角錐に盛った盆、それを「食べたいなあ」と言いたげな、プードルの写真が載っていました。伝統を風雅…

三宝寺の伝説と今

東京で三番目に古い遊園地「としまえん」から、川沿いを西へ向かうと、四十分ほどで石神井公園へ出る。そこには二つの池があって、名称は「三宝寺池」と「石神井池」と言う。 三宝寺池には史実と異なるが、こんな言い伝えがある。 「1477年(文明9年)…

死を知らずの言葉ですか

宗谷岬は北緯四十五度、沖縄の喜屋武岬は二十六度、であるなら寒暖の差があるはず。そうではあるが「暑さの果ても彼岸ぎり、寒さの果ても彼岸ぎり」との故事。 この頃になると、きまって、学生時代のサークル(器楽合奏部)仲間のS君が脳裏に浮かび、同時に…

はな子の お別れ会

私は、九月三日に催された「アジアゾウはな子のお別れ会」に参列し、関係者の思いやりと優しさに心を打たれました。 最初のは、市長が挨拶した中で、はな子を「はな子さん」と、呼んだことにです。 園長は「特設展示 はな子の69年」の挨拶文に、こう書いて…

百合(難しい話と恥ずかしい話)

兄は、日本ブログ村の「季節の花」街区に居を構えて、もう十年になる。半年前に訪問した時、兄のブログ「道草の時間」に目を通した。 http://michikusanojikan.at.webry.info/201607/article_3.html 「一昨年、カサブランカの球根2個を一つの鉢に植えました…

アジアゾウ はな子 ありがとう

昨年の晩秋、象のはな子が弱っていると聞き、年が年なので、ひょっとすると? 不安が過ぎり、井の頭自然文化園にある動物園へ、会いに行った。するとそのとおり、後ろを向いたきりで、左右に力なく鼻を振るばかり。 母親の胸から、じっと見ていた、くりくり…

たがいに惚れていたけれど

たがいに惚れていたけれど 四年ほど前に「男はつらいよ・寅次郎の旅路」の上映会と、竹下景子さんが「寅さん」をトークする招待券を、知人から貰った。 当日は朝から大雪が舞い、夕刻まで続くとの天気予報。銀幕スターは得てして我がままと聞く。この悪天候…

「あんポンたん」の梗概

猛暑が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。お元気なら、なによりです。 今日は前回に、お約束しました、ユーモア小説「あんポンたん」の梗概です。 第一部のエッセイは十二編からなり、十七人が登場します。そのうちの十一人は亡くなっています。 第二部…

わかい日にであっていたら

三年前、モーツアルトのヴェスぺレ(宗教音楽)を聴きに、JRの池袋駅から、目白台にある演奏会場の教会まで、いつもの散歩道に変え、歩きました。今日はその話で、これも「あんポンたん」の中の一編です。 わかい日にであっていたら 雑踏の駅から、しばら…

さしみの妻はいや

前回のお約束どおり、今回は持てなかった話で、このエッセイも、ユーモア小説「あんポンたん」からです。 さしみのつまは嫌 大学に入っての初授業は和文英訳だった。他校から来ていた講師は、自己紹介することなく、哲学的な長文を黒板に書き、入学年度と出…

指きりしたのに

私は昨年の秋「あんポンたん」というタイトルで二部作を書き上げました。第一部は思い出の人を綴ったエッセイで、第二部はエッセイの中で登場し、既に極楽浄土の住民になった人達が、もう来るだろう私の歓迎会を催すという、ユーモア小説です。 本日は、その…

思いでシリーズ(二)

暑い中、ブログ村のセカンドハウスにお越しいただき、誠にありがとうございます。猛暑の日々、熱中症にはくれぐれも、お気をつけください。部屋の中でも多いそうですよ。 「思いでシリーズ(二)」 母は平成十六年五月、心不全と心房細動で東京西部に位置す…

思いでシリーズ(一)

日本ブログ村にセカンドハウスを持つのが夢でした。それがやっと叶いまして昨日、竣工しました。月に二度ほど部屋の空気を入れ替えに行きます。粗末な狭い所ですが、どうぞ遊びに来てください。お待ちしています。 「思いでシリーズ(一)」 平成四年のある…