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こいしノート

エッセイ読むのも書くのも大好き人間です、小説も。 

実るほど、頭のさがる稲穂かな

 

 飲み仲間でクラシックに詳しい友が

「チェロ奏者の水谷川(みやがわ)優子は、近衛秀麿の孫でね、世界的な人なんだ。CD貸すから、聴いてみな。演奏会に、きっと行きたくなるよ」と、話しました。

家へ帰ってヘッドホンを耳につけると、友の言うとおりでした。そこで、ネットで演奏会の日にちを調べ、今日(九月三十日)、聴きに行ってきました。

 

演奏曲は.バッハの「無伴奏チェロ組曲第3番」ほか五曲で、どれも深い感銘を受けました。また、合い間の話しも印象に残りましたので、二つほど聞いてください。

では、幼年時代の愛らしい話から。

「四歳になった時、チェロを親から渡された。姉のバイオリンより大きかったので、とても嬉しかった」

二つ目は、ユーモアのある話です。

「所有するチェロを『チェロ男』と、呼んでいる。チェロ男は、百歳を越えているので我儘。湿気が多い日は機嫌が悪く、良い音を出さない。

演奏日には、チェロ男を負んぶして会場へ行く。今日来る時、新宿駅を降りて、次に乗る駅までの道に迷い、カタツムのような姿で、あっち、こっち、うろうろした。私を見た人、どう思ったかしら?」

 

世界的な奏者であり、さらに痩身なので、重くて大きなチェロは、付け人に持たせる。そうでないなら、自宅からハイヤーで乗りつける、料金は主催者の、つけで。

そう思っていたので、そうでないことを聞き、それなら普通の人と変わらない。それにより、親近感を持ちました。それがあることで倍化しました。

 

終演後のホールには、百人以上が一列に並んでいました。

「何処の会場でも見受けられる、自分のCDを売らんがためのサイン会だな。水谷川さんも同類項なんだ」

こいしは(私)、ちょっぴり、がっかりしました。ところが、CDを持たない人も並んでいます。そこで係員に問いました。

「CD、買わなくても、サイン貰えるの?」

「そうですよ。水谷川さんは、そんな人ではありませんよ」

 

 約三十分後、こいしの番になりました。

「プログラムでも良いですか?」こいし

「ええ、けっこうですよ」水谷川さん

「サイン、どうもありがとう」こいし

「どういたしまして」水谷川さん

「ずっと大切にします」こいし

「ありがとう、それでは握手」水谷川さん

「えっ・・・こんな私と?」こいし

「そうですよ」水谷川さん

 天にも昇るこの言葉と手の温もり。

生涯、手を洗わないないぞ! こいしは決めました。

 

水谷川さんの演奏を、毎日新聞は「心をノックするチェロ」また、東京新聞は「勇気づけ、包んでくれるような暖かい音色」と、評しました。

でもそれだけではありません。水谷川さんは、社会貢献の意識も高く、ライフワークとして少年院、ホスピス障がい者福祉施設を、もう十五年も訪問しているのです。

 

帰路、ふとこの諺を思い出しました。

「実るほど、頭のさがる稲穂かな」

  

 

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 さっそく部屋に飾りました

 

 

 

新しい家族が誕生しました

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