こいしノート

エッセイ読むのも書くのも大好き人間です、小説も。 

生け花展

 

前々作のエッセイ、「猫額でも花いっぱい 隣のお家」に登場したY江さんが、遠慮がちに千円也の「日本いけばな芸術展」の入場券を差し出し、こう言った。

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「あのね、こいしさん。出展された方から、これ、頂いたの。仲良く、ご主人とご一緒にねって。ですけど主人、ぐうたら兵衛でしょう、『寝てるほうがましだ』って。もしよろしかったら、貰ってくれません? 友達の名前は川面澄水さん、第四室に展示してあるそうなの、ぜひ、見てあげて」

 

 こいしは、野山の花は大好きだが、それように育てたとはいえ、真っ盛りに咲く花の生命を奪い「はい、これが芸術ですよ。理解できるかな?」と、言うようなそんな生け花に興味はなかった。「やはり野に置け蓮華草」派なのである。

 

生け花といえば、かなり昔(※中学生の頃)になるが、ある思い出がある。

訴訟に関する仕事を職務にしていた父は、非開放性結核に侵され、それにより収入減になり、耐乏生活を強いられていた。

そうであっても目に入れても痛くない、当時、私立女子高生だった長女(※こいしの姉)に、嫁入り道具の一つだと華道を習わせていた。姉は稽古から戻ると、持ち帰った花を指導されたとおりに生けていた。その姿に、父は嬉しそうだった。

こいし、それ見て「高い月謝や、高価な材料を買う余裕なんか、ないだろう! たまには肉を食わせろ!」心の中で腹を立てていた。

 

話はそれたが、Y江 さんからの誘い、むげなく断れなく、鑑賞することにした。会場には着物姿の女性も多く、なんとなく華やいでいる。こいし、それも横目に238の作品を丁寧に見終えた。どれもどれも、見事だった。まさに芸術だと思った。

ではどこが芸術だと思うの? その質問にはっきり、こうだと答えられませんが「鑑賞する人に訴える美しさ」かなあ。

 

 会場である「日本橋高島屋」の地下には銘酒販売コーナーがある。楽しませてくれた礼として、秋田の地酒を届けることにした。Y江さん、自慢の手料理で、ご主人のT男さんといっぱいやれれば、そんな下心もうんとあって。

 

綺麗だなあ、面白いなあ、と思った作品です(※許可を頂きました)

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                 何だろう(??) 

 

 

【これはおまけ】 

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 こいしの「投げ入れ流」 白い花は八重のどくだみです

 

 

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