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こいしノート

エッセイ読むのも書くのも大好き人間です、小説も。 

しじゅうからの恩返し

 我が家の庭は猫の額ほどだが、昆虫はうんといる、みみず、ひき蛙も。足の踏み場もないぐらいに、草や低木があるからだろう。でも、残念ながら、小鳥は少ない。そこで、餌場を作り、呼び寄せることにした。そして対象は、しじゅうからに決めた。その理由は、こいしの財布はいつも、しじゅうから、そのよしみでである。

 

餌場は塗装が剥げ、錆も出ている金属製の鳥篭を再利用し、それを、やまぼうしの木に吊るした。餌は脂肪の塊と、ひまわりの種だ。鳥篭にした理由は、からすや、ひよどりが、襲ってきたり、餌を食べたりするのを防御するためである。

このアイデアが良かったようで、明け方から夕暮れまで、何匹ものしじゅうからが安心しきって啄ばんでいる。この光景を目にして、来年は、ひなを誕生させよう、その夢を持った。 

善(?)は急げ、早々に材木屋へ走り、杉矢板を購入した。でも工作は、からっきし駄目な、こいし(私)である。そこで、痛飲友達のH氏に依頼した。そして、三日後、餌場から数メートル離れた、はなみずきの木に取り付け、夢をふくらませた。だが、叶わず、その翌年も。

その間、風雨にさらされ、おんぼろになった。これでは、もう使い物にならない、撤去を決めた。であっても、めんどくさがり屋の、こいし、手を下さなかった。

それが幸いしたのか、翌年の梅雨の頃、三番子だろう、ひなが「チイチイ」鳴くのを耳にした。それから、十四日、巣立っていった。

その二日後、何時ものように自室でペンを動かしていたその時、しじゅうからのひなが、小窓から、飛び込んできた。そして、フロアの上で、こいしをじっと見ていた。

外で親鳥の鳴き声がする。目から離れた、ひなを呼び寄せる、こいしはその声と判断し、そっと追い返した。すると、親鳥が待つ電線まで一気に飛び、一休みした後、家族そろって、翼を西へ向けた。

 

それから、一年半経った二日前、成長したあの、ひなが訪問してきた。今度は防虫網越しだった。

「記憶にありますか、私を。あの節はありがとうございました」と、言うかのように、嘴で網をとんとん、とんとん、と、いつまでも叩く。今日もまただった。

 

ここまで読まれた皆様は

「まゆつばだ。鳥が恩返しになんか、来るもんか。部屋へ入って来たのは事実としても、それは迷い込んだんだ。それと、鳥とか昆虫は、見た目はどれも同じ、何を根拠にしてだ? 証拠を示せ! それもしないで、クリック、お願いしますだなんて、厚かましすぎる」

と、おっしゃるでしょうが、どう思われようと結構です。こいしは、あの、ひなだと確信していますので。

 

どうか皆様も、試してみてください。良い思い出ができますよ。

 

 

 

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  足の踏み場もない庭 

 

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  錆の出ている巣箱

 

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  親鳥が 餌を運んでいます

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  飛び込みました

  

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  恩返しに来た しじゅうから

 

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