こいしノート

エッセイ読むのも書くのも大好き人間です、小説も。 

驚いたり 意識がなくなったり 痛かったり 心配したり その十日間

 

昨晩まではまともだった便が、今朝になるとワインカラーになっている。

「えっ、嘘だろ!」

どうして? 直ぐにネットで調べた。すると大腸がんの文字。これは死に病だ。でも、何らかの原因での一過性とも考えられる。なので様子を見ることにした。だが、二度目もそうで、もっと色鮮やかになっている。

もう放ってはいられない、掛かりつけの病院へと向かった。午後は空いているかと思っていたが、どうしてどうして、いっぱいだった。初診で予約なしの、こいし、医師に会えるまで三時間半を要した。その間、何回もトイレ、朝から数えると十回もあっただろうか。

 

 痔を疑った女性医師は、薄いビニール製の手袋を外すと、こう言った。

「切れ痔のようですけど、大腸からの出血かもしれません。明日、内視鏡検査をしてみましょう」

 

 その検査をするには、腸内を空にする。その実施要領を看護師から教わり、会計を済ませて病院を出た。ところが直ぐに腰がだるくなり、歩が進まない。そこで一休みしようと病院へ戻った。それからの記憶はまったくない。

 

「こいしさん、こいしさん、きみこいしさん!」

大きなこの呼ぶ声で、甦った。十五六人の医者や看護師が、真剣な目で見つめている。

それからはCTを含め、種々の検査を強いられ、その結果「憩室出血」と判明した。翌日、男性と女性の二人の医師が内視鏡を使い、三箇所をクリップし、赤ワイン騒動は終わった。

 安堵して、ぐっすり寝た翌朝、主治医が、こいしの顔色を見るようにして、でもはっきり言った。

「CTの画像に肺の影がありました」

肺に影? 事実だとすると、死に病の「肺がん」だ。そこで専門医の診察の予約を頼み、退院した三日後に診察を受けた。

 

こいしはここで四年前、心臓手術(※僧帽弁および三尖弁不全症)の為の検査を受けている。専門医は、そのことを知っていて、当時のCT画像と、つい先日の画像をモニターに映し出し、比較しながら、こう説明した。

「四年前にも、もやもやした小さな毛玉のようなのがあります、分かります? それが、ほんの少しですが、今度のでは成長しています。肺がんに間違いないですね。ですけど、四年経っても、まだこれほどですから、初期の症状が出るのは、まだまだ先ですよ。その段階で、良性なのか悪性なのかを調べて対処しますから、心配しないで、いつもどおりの生活をしててください。

六ヶ月後、CT撮って成長具合を見てみましょう。それではまた、半年後に会いましょう、お待ちしています」

 

肺がんと聞いたときは頭が真っ白になったが、その後の言葉で救われた。そして、このままの状態であって欲しいが、そうでなくても仲良く付き合っていこう、 帰路のバスの車窓から、移り行く街並みを眺めながら、そう思った。

 

 

写真は、出血が止まってから、初めての食事です。ダイエットを希望される方のために載せますね、どうぞ参考に。ついでに前回の「こいしノート」に登場しました、隣家のY江さんの庭も。

 

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 初めての食事 

(メニュー)おもゆ 味噌スープ 牛乳 野菜ジュース

エネルギー248Kcal  たんぱく質11g 食塩相当量 1,99g 

 

 

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隣家の庭の小道(右下)

 塀がないので道路から直接入れます こそ泥さん大喜び

 

 

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